ジョバンニ



 そのまっ黒な、松や
なら
の林を
えると、
にわ
かにがらんと空がひらけて、
あま

がわ
がしらしらと南から北へ
わた
っているのが見え、また
いただき
の、天気輪の柱も見わけられたのでした。つりがねそうか野ぎくかの花が、そこらいちめんに、
ゆめ
の中からでも
かお
りだしたというように咲き、鳥が一
ぴき
、丘の上を鳴き続けながら通って行きました。



宮沢賢治 銀河鉄道の夜 (青空文庫より)



( 油彩 1983-1984 )
( 2026.7.7-9 photo +画像補正 )


カムパネルラ(Bing Image Creator)


ざめく砂粒 すべては星
ー玉がかちこち 空虚がぶつかりあい
じまの透明の中 音が影を求めている
ま たしかに存在した接触のひびき
じられた時計圏内ではガラスの秒針が
っと気のせいさ かちこち でも
しかしたらと振り返る ひとりの少年
れは空虚などではなく やはり
つぼだったかもしれない 砂粒たちの
はや止められないほとばしり 流星を
みこみ いびつな痛みをも抱いたまま
らさらと自らを清めゆく銀河の
            冷たく熱い波
うざんくろすを過ぎて
りりと微笑を破るさびしい思慕も
ずかすぎる静けさに残された炎となる
いはてで君の見つけたひとが
しもお母さんならば その涙を始点に
いちど君は生まれ 生きるのだろうか
むことのない いのちの雨のめぐり
めて答えて君のレールは今どこなのか
つが悪そうに何度もうつむいてた 君
とすじきり 流れ 別れ続ける者の
なしい葛藤 知らず出会ってた一瞬)
んどうも濡れる黒衣 ゆれる少年の
            冷たく熱い風
てしれぬ時間層の ひとときの開拓者
もしらぬ行きずり人との はかり得ぬ
ながりに心澄ます ゆえに出会う命
れひとりをも 切り離さぬ大河を想い
うかですれ違う二人の子を結ぶ神秘が
そと争いとで くらまされぬ願いに
    身近ないのち 赤いりんごの
    エネルギーの目覚めに
    つながることを
    祈る


( 2001.7.31 発行「星の文字」 より )
( 2024.4.13 加筆 )

( 2024.2.11 & 4.13 イラスト作成 Bing Image Creator )