妖精さんを探してる


幸運の女神は
前髪しかない、
ってホント?

泉に住む
三人の女神に
問うてみたいけれど、
運命の乙女たちの
勇ましさや
厳しさや
残酷さに
ひるんでしまって
もうずっと
立ち止まった
ままだった……

飛び去る白鳥
水面に消える魚影
天翔ける流れ星

幸運の女神は
前髪しかない、
ってホント?

竜や天馬の背に
よじのぼらなければ
女神に会うことも叶わぬと
もうずっと
白いままの地図を、
広げもせず
ほころびたポケットに
押し込んだ
ままだった……

ある日、思ったんだ
僕には僕の
妖精さんが
いてくれるかも?

天馬が暴走し
竜が毒を吐き散らした日
思ったんだよ
大急ぎで捕まえなければ
お話できない女神様じゃ、
僕のお願いは聞いて頂けない!

ゆっくり訪れる
ちっちゃな足音
ゆっくりほころぶ
あたたかな笑顔……

ある日、思ったんだ
僕には僕の
妖精さんが
いてくれるかなって?


( 2012.4.14 ブログ「こちら、ドワーフ・プラネット」より )
( 2024.2.10 加筆 )
( 2024.2.4 イラスト作成 Bing Image Creator )


「女神の足音」こちら、ドワーフ・プラネット (the-wings-at-dark-dawn.com)


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